ベルカ、吠えないのか?/古川日出男/文藝春秋
2006-01-29


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戦時中、アリューシャン列島に取り残され、その後上陸した米軍管轄に置かれた日本軍籍の犬たち。彼らは島を離れ、それぞれの運命に従い世界中を彷徨する。もちろん犬自身や彼らの子孫が。彷徨は犬たちの現代史である。

いやー、参った。個性的な文章、今まで私が触れたことのない犬の世界、そして犬の歴史。読み終わった今でも少々興奮気味です。これは良くある犬と人間のチンケな話ではありません。いや、人間との関係ではなく、犬の正史と言って良いかも。

終章で話がグダグダになっている感は否めませんが、それでも強くオススメします。もう一回、読んでみようかな。

[作家別ハ行]

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